薬剤師の生活と収入
薬剤師の生活と収入
薬剤師の勤務状況は、職場ごとに違います。
薬局の場合は、9時~18時、9時~19時といったパターンが多いようですが、もう少し遅く20時くらいまで営業しているところもあります。保険薬局では、保険点数計算などで忙しいときもあります。
病院の場合は、8時30分~17時など、若干朝が早いケースが多くなります。
製薬会社や化学メーカー、化粧品会社、食品会社などといった一般企業では、9時~18時など、その会社の就業時間で働いています。
薬剤師の給与・年収は、業種によってかなり異なります。たとえば初任給で見てみると、病院勤務での初任給は月額20万~25万円、調剤薬局での初任給は月額22万~30万円、ドラッグストアでの初任給は月額25万~30万、製薬会社での初任給は、月額22万円前後となっています(いずれも手当てを含みます)。ただし、製薬会社の生涯賃金は他の業種より高くなっています。
薬剤師になるには
薬剤師は国家資格です。国家資格とは、国または国が指定した機関が認定した、社会的信頼度の高い資格です。医師、弁護士、税理士、看護師、美容師、調理師、栄養士なども国家資格です。
薬剤師の資格を得るには、国家資格に合格し、薬剤師免許を取得する必要があります。その受験資格は、大学で薬学に関する正規の課程を修め卒業した(または卒業見込みの者)だけに与えられると、2004(平成16)年改正の薬剤師法で定められています。
「薬剤師に関する正規の課程」とは、薬科大学や薬学部のある総合大学(この2つをまとめて「薬系大学」ということもあります)の薬学科のことです。薬系大学の場合、夜間や通信教育はありません。また、短大や専門学校を卒業して薬剤師になるということもできません。
1 薬系大学に入学する。
2 薬系大学の正規課程(薬学科)を修了し卒業する。
3 国家試験を受験し合格する。
という3段階すべてをクリアすることが薬剤師なるための唯一の道なのです。
これまで薬系大学の就業年限は4年間でしたが、2006(平成18)年度入学生から、薬剤師となるための課程(薬学科)は6年間になっています。
薬剤師になるための国家試験は、年に一度3月に行われます。薬系大学では薬剤師国家試験合格を目標としたカリキュラムが組まれており、6年次の卒業時に国家試験を受けます。